2017年上半期の振り返り〜ポップ・ミュージック(R&B、ヒップ・ポップ)編〜
すっかり久しぶりの更新になってしまいました。気づけば2017年も前半戦が終了。2016年に引き続き今年も素敵な作品がたくさんリリースされており、新譜を追いかけるのに本当に忙しい限りです(ニコニコ)。今回は充実の2017年の上半期のポップ・ミュージックを駆け足で振り返りたいと思います。
今回は現在のポップ・ミュージックのメインストリームであるアメリカのR&B、ヒップ・ポップ、という観点で振り返りたいと思います。
まず年明けすぐにいきなりビッグリリースがありました。Migos(ミーゴス)の『Culture』が1月にリリースされます。
タイトルが示すとおり、彼らは2017年のポップ・ミュージックシーンにおいて中心にいるようなグループです。『Culture』にも収録されている 'T-Shirt'、'Bad and Boujee(feat.Lil Uzi Vert)'はBillboardのチャートでもロングヒットを記録('Bad and Boujee(feat.Lil Uzi Vert)はエド・シーランの'Shape Of You'を蹴落とし、1位も獲得しています)、ポップ・チャートでもヒットを飛ばしているDJ Khaledの'I'm the one'やカルヴィン・ハリスの'Slide'にも参加するなど、まさにシーンの顔とも言える活躍を見えています。
そのMigosと同じアトランタ出身のFutureが2月に『Future』、3月に『HNDRXX』の2枚のアルバムを発表したのも大きなトピックでした。
この2枚については以前のエントリで少し書きました。
Migos、Futureがここまでシーンの中心になったのはアトランタシーンで生まれたトラップ・ミュージックを世界が発見したこと、また時代と大きく共鳴したことが大きいと言えると思います。ハードでダンサブルなラップ音楽はこの2017年にもっともリアルに響く音でした。
Futureの大ヒット曲'Mask Off'で共演(リミックス)をしたケンドリック・ラマーも4月に自身のアルバム『DAMN.』をリリースしています。
音としては前作の『To Pimp a Butterfly』よりかはブレイクスルー作となった『Good Kid M.a.a.D City』に近いでしょうか。いや、そんなこともない、また新しい唯一無二の音を鳴らしています。James Blakeがプロデュースしている'ELEMENT.'なんかはトラック自体はJames Blakeっぽさがでてるトラックなのですが、そこにケンドリック・ラマーのラップが乗ることで本当にどこにもないオリジナルな音楽になっていると思います。ただ、各曲のプロデューサーは違いますが、コンセプトアルバムのような統一感がアルバム全体にあるというのが僕の印象です。間違いなく2017年を代表する1枚と言えると思います。
そんなケンドリック・ラマーとレーベルメイトであるSZA(シザ)も6月に『Ctrl』をリリースしています。こちらも2017年の年間ベスト級の傑作だと個人的には思います。
リズム、メロディ、プロダクション全てが全く隙ない仕上がりで2017年の夏これからまたヘビロテしてしまいそうです。ケンドリック・ラマーもこの作品に相当興奮しているのか自身のツイッターのアイコンを『Ctrl』のジャケ写にしています。
今回はここまで。次回はインディ・ポップ(というのが正しいのか、もはやジャンルが・・)という視点で書こうと考えています。今回紹介した作品もまだまだ自分の中では消化しきれていないところです。2017年も聞きたい作品が多すぎる〜!!