TO THE UNDERGROUND MUSIC
冒頭の写真は2018年2月に行なわれたミニマルテクノ・ハウスのパーティ「Beat In Me」に遊びに行った時に僕が撮影したものです。この日はルーマニアを代表するアーティストであるRhadooをゲストに迎え、レジデントである RAHAさんと共に最高の夜を彩ってくれました。 僕はこのルーマニア発、もしくはポストルーマニアと称されるミニマルテクノ・ハウスの音に夢中になっているのです。
前回の記事でも少し書きましたが、2017年はアンダーグラウンドミュージックの魅力に(再び)気づいた年でもあった。きっかけは「ele-king」のアンダーグラウンドミュージックの特集号でした。
ele-king vol.20 (ele-king books)
- 作者: 野田努,三田格
- 出版社/メーカー: Pヴァイン
- 発売日: 2017/07/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本に興味を持ったきっかけはどちらかと言えば、もう一つの特集でもあるUKメランコリアであり、表紙を飾っているThe XXでした。2017年のFuji Rock Festivalが終わった後であり、そこで見たThe XXが素晴らしいパフォーマンスだったのと、アンダーグラウンドミュージック特集も気になる。ということで、購入することにしました。
この アンダーグラウンド特集が本当に面白かった。何が面白かったかというと、そこで特集されている音楽やムーブメントについて、自分がほとんどに何もわからなかったことです。ここで特集されている音はどんなサウンド何だろうということを想像することや、日々アンダーグラウンドの世界は進化(深化)しているという事実に本当にワクワクしました。僕ももともと(メジャーに対する)アンダーグラウンドな音楽が好きで、久しぶりにその感覚を思い出した感じがしました。
そしてこの本の中には編集長である野田努さんによるパンチラインがあります。
・・・アンダーグランドはそれぞれが好き勝手に世界に開けていくので、掴みようがない・・。とはいえ日本には、シーンの動向がわかる、最新の12インチを扱っているレコード店がまだまだある。これは本当に幸いなことなので、四六時中インターネットを見ている暇があったらリアル・レコード店に行って欲しい。昔から言われていることだが、座っていてはこの音楽は入ってこない!
(ele-king vol.20より引用)
この言葉にはハッとさせられました。世界の最前線のムーブメントを知るためには、自分の足でレコード屋に通い、音に触れなくてなわからないのだ。あの野田さんでもそうやっているのだ。でも逆に、自分が同じように自分の足で、耳で世界の音を追いかけたのなら、自分の目で、耳で、感性で世界を感じられるのではないか。そう思うとワクワクしてたまらなくなりました。
早速レコード店へ行こう!…と思ったのですが、そもそもどんなレコード店があるのか、その辺の知識も全然なかったので、レコ屋調査から始めました。ググってみるとすぐに色んなレコ屋がヒットして、本当便利な時代だなぁ・・などと思いつつ、その中でも僕が行ってみたいなと思ったのは東京は渋谷のテクニーク(technique)というお店でした。
↓お店のリンク↓
お店に行ってみると、そこは自分が全く知らない世界が広がってました。ポップに書かれている店員さんのコメントを読んでも、そこに自分が全く知らないアーティストやレーベルが並んでいました。 ただ、テクニークは試聴機がたくさん準備されていて、気になるレコードを比較的しっかり聞くことができたので、ディスプレイされているレコードを何枚か手に取り、試聴してみました。その中で自分のツボに入ってきたのが、ミニマルテクノでした。
なぜ自分の中でミニマルテクノがツボったのかと言えば、昔聞いたこのMIXの影響がデカかったのだと思います。
FUMIYA TANAKA-DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE]
- アーティスト: 田中フミヤ
- 出版社/メーカー: イーストウエスト・ジャパン
- 発売日: 2002/06/12
- メディア: CD
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当日よく読んでた雑誌『SNOOZER』で絶賛されていたので興味を持って聞いたこの作品が、自分の中でのダンスミュージック、アンダーグランドなクラブで鳴っている音のコアな部分を作ったんじゃないかなと今では思います。
ミニマルと言えばベルリンも有名だと思いますが、何となくよりマイナーな匂いがするルーマニア、東欧に興味を持ちました。とにかく色んな作品が出ていて追いかけるのが大変ですが、それだけ刺激も大きいです。アンダーグランドはやはり止まらない・・・そんなこと実感した経験でした。ele-king、買ってよかった。